リグロースラボSP2とは
今回紹介するのは、Sapphire Healthcare LLC(サファイヤヘルスケア)が出しているリグロースラボシリーズのリグロースラボSP2と言うスピロノラクトンと言う成分を含んだ製品です。
スピロノラクトンと聞くとあまり聞いたことのない成分だな?と思われる方も少なくはないのではないのでしょうか?
薄毛治療薬と言うと主に、ミノキシジルやフィナステリド、デュタステリドなどが有名です。
このスピロノラクトンは、男性ホルモンを抑える働きのある成分で、海外の研究では薄毛治療に有効であるという研究結果も出ています。
このスピロノラクトンは女性にも使用する事が出来る珍しい製品です。
男性用の発毛製品は数多く存在しますが、女性も使用できるという製品は、FAGA(女性型脱毛症)が増えてきている今現在でもまだあまりない為、女性にも強い味方となってくれる製品なのではないのかと思います。
そのような気になる成分であるスピロノラクトンについていろいろ取り上げていきたいと思います。
プロピレングリコール不使用の為肌に優しい
プロピレングリコールはアルコールの一種で別名1,2-ジヒドロキシプロパンともいわれています。
主に次のような効果が有ります。
- 薬剤(スピロノラクトンなど)を溶かす
- 防腐・抗菌効果
- 保湿効果により頭皮や皮膚に潤いをもたらす
- 分子量が小さい為、皮膚に頭皮に浸透しやすい
化粧品やシャンプー、防カビ剤としておにぎりや麺類などの食品などにも使用される事が多い成分なのですが、デメリットとしてかぶれや炎症、頭皮の痒みなどが起こりやすいという点があります。
さらにプロピレングリコールは水にもアルコールにも溶けやすいので、香料や着色料などの溶剤としても使用されています。リグロースラボSP2は、プロピレングリコールの代わりにプロパンジオールが使用されており違いとしてはプロピレングリコールが石油由来の成分なのに対して、プロパンジオールは植物由来の成分であり、皮膚への刺激が少なく、アレルギーに対する心配もかなり低いとされています。
リポソーム技術で浸透力アップ
リグロースラボSP2は、頭皮への浸透性をさらに向上させる為に、リポソーム技術と言う最新の技術を採用しています。
リポソーム技術とは、薬品などの成分をリン脂質の膜でカプセル化し、人間の皮膚に自然になじむようにする技術の事で、薬品などの頭皮の奥深くまで届き、医薬成分(スピロノラクトンなど)の成分をより効率的に取り入れる事が出来ます。
このリポソーム技術を取り入れている発毛剤は、私の知る限りではSapphire Healthcare LLC(サファイヤヘルスケア)のリグロースラボシリーズとフォリックスシリーズのみとなっております。
このリポソーム技術に関しては皮膚科医の友利新先生も紹介していますのでよろしければご覧ください。
配合成分と副作用について
リグロースラボSP2に含まれている主な育毛成分はスピロノラクトンのみになります。
スピロノラクトンは元々利尿剤として使われている成分で、高血圧の治療などに用いられている成分です。
男性ホルモンを抑える働きが有り、海外の研究では薄毛治療に対する有効性が認められています。
男性はもちろん女性も使える為、フィナステリドやデュタステリドなどの脱毛抑制成分が使えない女性の強い味方と言えます。
副作用について
スピロノラクトンの副作用
頭皮の発疹・発赤
かゆみ
かぶれ
ふけ
使用部位の熱感など
ふらつき
めまい
乳房のしこり・痛み・腫れ
性欲が減退する
生理不順
手足に力が入らない
筋肉のけいれん
吐き気
下痢
食欲がない
などの症状が現れる場合が有ります。
スピロノラクトンを使用する際の注意点
高齢者への投与
高齢者への投与は利尿効果による脱水症状や低血圧による立ち眩み、めまい、失神等を起こす恐れが有り、注意が必要です。
※この注意点は、内服薬の注意点なので参考程度にご覧ください。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦または妊娠している可能性のある方そして授乳婦の方は避けるようにしてください。
小児等への投与
小児等に関する安全性が確立していない為、小児には投与を行うべきではないとされています。
参考資料
https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00061990.pdf
効果について
ミノキシジルとスピロノラクトンを併用して使用した結果効果が有る事が判明
AGA(男性型脱毛症)と診断された60人の患者を対象にグループⅠ、グループⅡ、グループⅢ、の3つのグループに分けて試験を行いました。(試験期間12ヶ月)
- グループⅠ 局所ミノキシジルゲル5%
- グループⅡ スピロノラクトンゲル1%
- グループⅢ 局所ミノキシジルゲル5%とスピロノラクトンゲル1%
試験結果は、
- グループⅠ 90%の患者が臨床反応有り
- グループⅡ 80%の患者が臨床反応有り
- グループⅢ 100%の患者が臨床反応有り
となりました。
成長期の毛の増加が明らかになり、一方、休止期および軟毛の両方が有意に減少した、この研究の結果から、ミノキシジルゲル5%とスピロノラクトンゲル1%はAGA治療に有効であるとされ、両者組み合わせも治療に優れているという事がわかります。
私は、グループⅡの試験写真を見てフィナステリドやデュタステリドなどを使用せずにここまで薄毛の進行を遅らせる事が出来るのかと感心しました。
AGAの方ならわかると思いますが治療途中で、治療を一時的にやめてしまうと1ヵ月~2ヶ月位でかなり薄毛が進行してしまい頭皮が見える位になってしまう為、12ヶ月でこの程度で済んでいるのはなかなかすごいのではないのかと思いました。(薄毛の進行は人それぞれですが、私の場合、治療をやめて1ヵ月~2ヶ月位でかなり薄くなりました)
今回紹介しているリグロースラボSP2は濃度2%で2倍の濃度の為、効果は期待できそうです。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/dth.14678
スピロノラクトンとミノキシジル外用薬の組み合わせは女性型脱毛症の治療にも効果的であった
女性型脱毛症の53歳の女性にスピロノラクトン内用薬200mgを毎日投与し12ヶ月たち、発毛は打ち切りになり、24ヶ月でそれ以上の毛密度の改善がなくなった為、局所ミノキシジル5%を1日2回の治療を追加したところ、そこから再成長が確認され効果が有る事が確認されました。
参考資料
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17222303/
スピロノラクトンは多毛症に対してもフィナステリドと同じ位の効果が有った
40人の多毛症の女性を対象にスピロノラクトンを1日100mgとフィナステリド1日5mgをランダムに割り当て6ヶ月間の比較研究をした所、多毛症の治療効果は同程度だったという研究結果が有ります。
この事から多毛症にはスピロノラクトンはフィナステリドの20分の1の効果が有るという事がわかりました。
参考資料
https://academic.oup.com/jcem/article/85/1/89/2852067
M字はげには効果が有るのか?
スピロノラクトンはM字はげ(はえぎわ)には効果は有るのか?という事ですが、効果についてで紹介している通り、AGAの治療に効果的とはされていますが、スピロノラクトンのみでは、発毛が実感できるほどの効果は期待できないと思います。
やはり、リグロースラボM15のような濃度15%の高濃度ミノキシジル製品と併用して治療するくらいでなくては、M字はげの治療は難しいと思います。
M字部分は元々毛細血管が少ない箇所なので、栄養が髪の毛に行きわたりにくく薄毛になりやすく、さらに治療も他の部位と比べてかなり難しいとされています。
なので、濃度5%や7%のミノキシジル製品では、効果が有ったという報告はほとんど聞かない為、M15などと組み合わせて使用する事で発毛効率を上げるという方法が一番無難なのではないのかと思われます。
リグロースラボSP2は、脱毛抑制成分であるフィナステリドやデュタステリドなどを含んだ製品であるFIN25やD5αなどと併用して使用できるとの事ですのでこちらの製品などとも使用できればさらなる効果が期待できます。
リグロースラボSP2のレビュー
こちらが外箱の表面の画像です。
英語で表記されています。
こちらが裏面の画像です。
こちらも全て英語で表記されています。
こちらが上面の画像です。
こちらが下面の画像です。
こちらが中身の画像です。
こちらが付属品の画像です。
付属品は、本体とスポイトとスプレーノズルが付属されています。
こちらが付属品のスプレーノズルです。
蓋もついています。
こちらがスポイトの画像です。
メモリが降ってあり使いやすいです。
こちらが本体の画像です。
こちらが本体の周りの画像です。
同じく!!
こちらが、蓋を外した所の画像です。
しっかり密封がされておりました。
こちらが中身の薬剤の画像です。
薬剤の色は無色透明でした。
使用してみて
匂いについて
匂いは、近くで嗅ぐと硫黄(いおう)のような匂いがしました。
元々硫黄のような匂いがする成分なので、硫黄の匂いが苦手な方は、苦手かもしれません。
注意点としては、他のリグロースラボシリーズの製品は、頭皮に塗布すると匂いが気にならないのですが、こちらのSP2は頭皮に塗布すると、匂いがかすかに匂ってきますので、匂いに敏感な方や、人が集まる処で作業する方などは、香水などを使って匂いをかき消すなどの対策を行った方がいいかもしれません。
気にならない方ですと、特に問題は無いと思います。
べたつきについて
べたつきについてですが、粘り気があるわけでもなく普通の液体と言った感じでした。
頭皮に塗って見ての感想ですが、私個人的には、べたつきなどは気になるほどの物ではないと思いました。
痒みなどについて
痒みについてですが、私はアトピー性皮膚炎持ちで肌は強い方ではないのですが、痒みなどは起こらず正常に使用する事が出来ました。
もちろん肌の炎症なども起こってはいません。
リグロースラボSP2の使い方
リグロースラボの使い方はとても簡単で、付属のスポイトかスプレーノズルどちらか好きな方を選びスプレーノズルの場合、1日2回、1回2プッシュ頭部の気になる部分に使用し2分~4分、頭皮をマッサージします。
詳しくは、製品ページに記載されていますので、ご確認ください。
まとめ
今回紹介したリグロースラボSP2は、スピロノラクトンと言うあまり聞かない成分を含んだ製品を紹介していきましたが、効果についての欄で紹介した通り、なかなかの効果が有る事が試験データで明らかになっています。
試験データなどを見ていただいてもわかる通り主に女性の試験データが多いです。
理由としては、フィナステリドやデュタステリドなどの成分は女性には使用する事が出来ない為、代わりにこのスピロノラクトンが使われているようです。
男性の場合フィナステリドやデュタステリド成分を含んだFIN25やD5αなどとも併用して使用する事も可能との事ですので、さらなる発毛効果を求めている方にはうってつけの製品なのではないのかと思います。
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