フォリックスFR12とは
フォリックスは、アメリカのフロリダ州マイアミにあるSapphire Healthcare LLC(サファイヤヘルスケア)と言う製薬会社が扱っているシリーズ商品です。
サファイヤヘルスケアは、フォリックスシリーズ以外にもヘアケア製品やスキンケア製品なども扱っておりこれからも注目を集めていくメーカーだと思われます。
今回紹介する発毛剤フォリックスFR12は、ミノキシジル濃度12%と日本では見かける事のない高濃度ミノキシジル製品で、今まで日本国内(5%)のミノキシジル製品ではあまり効果が実感できなかったという方向けの製品と言えます。
会社URL
https://www.sapphirehealthusa.com/
プロピレングリコールを使用していない為肌に優しい
プロピレングリコールは、主に食品や化粧品シャンプーなど幅広く使用されていた成分で、防腐・抗菌効果が有ったり保湿効果や薬剤を皮膚に浸透させる効果が有ります。
とても優れた効果が有るプロピレングリコールですがデメリットもあり、頭皮のかゆみやかぶれ炎症などの皮膚トラブルが起こる場合が有ります。
フォリックスFR12は、プロピレングリコールの代わりにプロパジオールが使われていて違いとしては、プロピレングリコールが石油由来の成分なのに対してプロパジオールは植物由来の成分である為、皮膚への刺激が少なくアレルギーの心配も少ないとされています。
リポソーム技術と言う最先端の技術を使用している
フォリックスFR12は頭皮への浸透をさらに向上させる為に、リポソーム技術と言う最新技術を採用しています。
リポソーム技術は、薬品などの成分をリン脂質の膜でカプセル化し、人間の皮膚になじむようにする技術の事で、薬品などの成分が奥深くまで届き、医薬成分などの成分をより効率的に取り入れる事が出来ます。
このリポソーム技術に関しては皮膚科医の友利新先生も紹介していますのでよろしければご覧ください。
配合成分と副作用について
フォリックスFR12には、ミノキシジル以外にも多数の有効成分が含まれていますがその中には日本皮膚科学会が認めている成分も含まれておりとても好印象です。
ミノキシジル
ミノキシジルは、もともと高血圧の薬として使用されていた成分で、服用した患者に多毛症の副作用が現れた為、発毛剤として再び研究されることとなり、発毛剤として世界中で使用されるようになりました。
男性型及び女性型脱毛症診療ガイドラインでは推奨度A(行うよう強く勧める)とされておりAGA治療には無くてはならない成分とされています。
大正製薬の出しているデータでは、発毛剤(濃度5%)の物を使い始めて16週間(約4ヶ月)ほどで8割ほどの方に20週間(約5ヶ月)では9割ほどの方に発毛効果が確認できたというデータも出ています。
上のグラフを見てもらうと、使い続ける期間が長くなるにつれて、改善度が少しづつ増してきていることがわかります。
フィナステリド
フィナステリドは元々前立腺肥大の治療薬として使用されていた成分で、副作用で発毛効果が有った事からAGA治療薬として開発が進められて世界中で使用されるようになりました。
効果としては、AGAの原因物質であるⅡ型の5αリダクターゼを阻害する働きが有り、継続的に使用する事で抜け毛防止や薄毛改善効果が期待できます。
アデノシン
アデノシンは、日本酒に多く含まれている成分で、資生堂が出している高級育毛剤アデノゲンと言う育毛剤に使用されている成分です。
効果としては、毛乳頭細胞を刺激し発毛促進因子であるFGF-7を生産する働きが有り髪の毛の成長をサポートする効果が有るとされています。
日本皮膚科学会が出している男性型及び女性型脱毛症診療ガイドラインでは推奨度B(行うよう勧める)と育毛成分としてはかなり評価が高い成分となっています。
アルファトラジオール
アルファトラジオールは女性ホルモンの一種でAGAの原因物質とされているHDT(ジヒドロテストステロン)を阻害する働きが有りフィナステリドと似た効果を持っている成分です。
Follicusan®(フォリックスサン)
フォリックサンはドイツのCLRベルリン社で開発された成分で、頭皮や毛包を活性化し抜け毛を予防する働きが有るとされており、毛髪密度や太さを改善する効果もある成分との事です。
参考資料
https://www.clr-berlin.com/products/follicusan-dp/
副作用について
フォリックスFR12の副作用についてですが、主に副作用に関係してくる成分は医薬成分であるミノキシジルとフィナステリドがあげられますので紹介していきたいと思います。
ミノキシジルの副作用
- 頭皮のかぶれ
- 痒み
- ふけ
- 発疹
- 頭痛
- めまい
- 動悸
- 胸の痛み
- 手足のむくみ
などが有ります。
フィナステリドの副作用
- 肝機能障害
- 黄疸
- 性機能不全
- 頭痛
- 抑うつ
- 発疹
- 腹部の不快感
などが有ります。
副作用についてですが、内服薬と違い外用薬の場合副作用の発症率は低くなりますが0ではないので注意が必要です。
フィナステリドを使用する際の注意点
女性や小児、妊婦や未成年(20歳未満)には使用できない
妊娠初期の女性がフィナステリドを服用すると、胎児の性機能に悪影響を及ぼす恐れが有る為、そして、未成年(20歳未満)に対する安全性が確認できていない為、誤ってフィナステリドを服用しないように保管する必要が有ります。
効果について
ミノキシジル外用薬は濃度が上がると発毛効果が高くなる
ミノキシジルは濃度が上がれば発毛効果が高くなるという事が研究結果からわかっています。
その為、今まではあまり発毛効果が実感できていなかったと言う方でも濃度を上げた事により、発毛効果が実感できるようになったという方もいるほどです。
研究内容を紹介すると、393名の男性被験者を対象にした試験で、観察期間は48週間で2%および5%のミノキシジル液とプラセボ(偽薬)を使用して試験を行いました。
結果は、(脱毛部1㎠内の増加量)
プラセボ群 平均3.9本増加
2%ミノキシジル群 平均12.7本増加
5%のミノキシジル群 平均18.6本増加
このようになりました。
この事からミノキシジル濃度があげれば発毛効果は増していくという事がわかりました。
その為、フォリックスFR12は、日本国内の発毛剤の最大濃度の2倍以上の濃度の為、今まで効果があまり感じられなかったという方にはいいのではないかと言えます。
参考資料
男性型及び女性型診療ガイドライン
フィナステリド外用薬は内服薬より頭皮のジヒドロテストステロンの数値を下げる効果を持っている
AGAは、還元酵素である5αリダクターゼと男性ホルモンの一種であるテストステロンが結合して出来る悪玉ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されヘアサイクルが乱れ髪の毛が薄くなってしまうというようになっております。
フィナステリド外用薬(0.25%)は、内服薬(1mg)よりも頭皮のDHT濃度を下げたという研究資料が有り、外用薬にも効果が有るという事が報告されています。
試験期間1週間の場合の研究結果は、
このように内服薬よりも優位な数値が出ていることがわかり外用薬でも効果が有るという事がわかります。
参考資料
https://www.researchgate.net/publication/285733679_Effects_of_a_novel_finasteride_025_topical_solution_on_scalp_and_serum_dihydrotestosterone_in_healthy_men_with_androgenetic_alopecia
フィナステリド外用薬はミノキシジル外用薬と併用する事により効果が増す
フィナステリド外用薬は、ミノキシジル外用薬と相性がいいというデータが有り、実際に試験を行った所、ミノキシジル外用薬単体で使用したよりも有利なデータが出ています。
試験内容は、AGA患者の18~60歳までの40人の男性を対象に、フィナステリド(0.25%)とミノキシジル(3%)を混ぜた溶液または、ミノキシジル溶液(3%)のみを使用して1日2回期間24週間(約6ヶ月)の間治療を行いました。
試験の結果、混合溶液は単体の溶液と比べ混合溶液の方が有意な結果となったという報告が有ります。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jdv.15171
フィナステリド外用薬は内服薬よりも副作用のリスクが低い
フィナステリド外用薬は内服薬よりも副作用のリスクが少ないというデータが出ています。
内容としては、両方のグループでDHTの低下に関連する全身性有害事象の可能性を排除する物ではありませんが、経口フィナステリドよりも局所投与の方が確立は低くなります。
局所フィナステリド群と経口フィナステリド群では、治療に関連する性的有害事象が少なく、関連する治療の中止が少ない傾向が見られました。
とされており、がいようやくのほうが 副作用のリスクが低いという事がわかりました。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/jdv.17738
アデノシン0.75%外用薬とミノキシジル5%外用薬では髪の毛を太くする効果は同程度であった
アデノシンは毛を太くする効果は優れておりその効果は0.75%の濃度で、ミノキシジル5%と同等の効果を持っているとされています。
試験内容としては、0.75%のアデノシンローションと5%のミノキシジルローションを用いて、94名の男性被験者を対象にした試験6ヶ月間のランダム比較試験で、太毛率は両剤群で有意差はなく、両者同等の有用性が有るという事が報告されています。
参考資料
男性及び女性型脱毛症診療ガイドライン
アデノシンはAGAの男性の髪の太さを増加させた
アデノシンはAGAの日本人男性の髪の毛の太さを増加させたというデータが有ります。
試験内容としては、アデノシンまたはナイアシンアミドのいずれかを含むローションを用いて、二重盲検無作為化試験を行いました。
試験期間は6ヶ月で、1日2回102人の日本人男性の頭皮に投与されました。
有効性は、髪の毛の質を評価し、頂点の髪の毛の間の軟毛のような太い髪の毛の割合、および髪の毛の密度を計算する事によって皮膚科医によって評価されました。
結果は、アデノシンはAGAの全体的な改善、太い髪の毛の割合の増加、および研究参加者による髪の自己評価の点で、ナイアシンアミドよりも有意に優れており、アデノシンローションによる原因となる有害事象は観察されませんでしたと有りこの試験からアデノシンの有効性が有ったという事がわかります。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/ics.12235
どれくらいの薄毛の人におススメか?
皆さんはハルミトン・ノーウッド分類と言うものを知っていますでしょうか?
この分類は、初めてAGAの進行パターンを分類したアメリカの皮膚科医ハルミトン先生とその後に、その分類にさらに変更を加えて現在の形にしたノーウッド先生の両者の名前がこの分類の名前になっています。
この分類は欧米人のAGAの進行パターンをまとめたもので、日本人を含めたアジア人のAGAのパターンとは異なる為、日本では、皮膚科医の高島巌先生が日本人向けに修正した高島分類が日本でよく使用されています。(上の画像が高島分類です)
どれくらいの方にお勧めなのかと言うと、高島分類のⅢ-vertex位からの方がお勧めなのではないのかと思います。
理由としては、こちらが大正製薬が出している発毛剤である、リアップの説明書の画像です。
この説明書によると効果が有るとされているのは上の画像のような状態の方で、左から3番目と4番目のような髪の毛が部分的に脱毛してしまっているような状態以上の方の場合は、効果が得られない場合が有りますとされています。
効果の欄で、紹介したようにミノキシジルは濃度が上がれば発毛効果が増すという事がわかっており、フォリックスFR12は、リアップの2倍以上のミノキシジル濃度が有り、リアップ以上の発毛効果が望めます。
そのため、治りにくいとされている生え際が後退してきているⅢ-vertex位からがお勧めなのではないのかと思います。
M字はげには効果は有るのか?
M字はげ(はえぎわ)は、もともと毛細血管が少なく髪の毛に栄養が 行きわたりにくいとされている部分で薄毛になりやすくそして、薄毛治療をしても回復しずらい部分であるとされています。
その為、ミノキシジル濃度5%の物などでは回復はかなり難しいとされていますが、FR12は、濃度12%とかなり高く、実際にFR12を使用して生え際の治療に成功したという方の話はよく聞きますのでいいのではないのかと思います。
もしも、効果があまり感じられない場合は、FR15やFR16を試してみるのもいいかもしれません。
フォリックスFR12のレビュー
こちらが表面の画像です。
全て英語で表記されています。
こちらが裏面の画像です。
横の画像です。
同じく横の画像です。
上の画像です。
下の画像です。
中身の画像です。
付属品は、本体とスポイトと説明書が付属されていました。
説明書の画像です。
全て英語で表記されています。
こちらが裏面の画像です。
裏面にはハルミトン・ノーウッド分類が描かれています。
付属品のスプレーノズルの画像です。
蓋もついています。
こちらが本体の正面の画像です。
周りの画像です。
同じく!!
上から見た画像です。
蓋を外すとシリコンの栓で密閉されています。
こちらが中身の画像です。
こちらがスポイトで薬剤を取り出した所の画像です。
薬剤の色は透明に少し黄ばみが有る感じの色でした。
使用してみて
匂いについて
匂いは少しスーっとする感じの匂いでした。
近くで嗅ぐと匂う位の匂いですのであまり目立たないです。
含まれている成分にメントールクリスタルやセイヨウハッカ油が含まれている為と思います。
べたつきについて
べたつきについてですが使用してみて私は気になりませんでした。
ミノキシジル濃度が高い分5%の物と比べると少しはべたつくのかもしれませんが、私は特に気になりませんでした。
痒みなどについて
私はアトピー性皮膚炎持ちで、肌はあまり強い方ではないのですが、痒みや炎症などの症状は起こらずに使用する事が出来ました。
使い方について
使い方はとても簡単で、1日2回、1回5プッシュを頭部の気になる部分に塗布してマッサージします。
注意点としては、塗布後は4時間以上洗い流さないようにしてください。
ミノキシジルをより効率的に吸収する方法
薬剤を頭皮に塗布する際は乾いた状態よりも湿った状態に使用した方が浸透率が高くなる可能性が有るとされます。
理由としては、毛包のキャストが湿っている場合、薬物の拡散とその結果としての毛包への沈着が促進される可能性が有る為、そして、湿度も薬物の結晶化を妨げる可能性が有りより長い期間浸透の増加につながる為との事でした。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/dth.12369
合わせて使いたいサプリメント
医薬品ではありませんが、フォリックスシリーズから出ているサプリメントコンフィデンス30000mgご紹介したいと思います。
最初に言いましたが医薬品ではない為、高い効果が有るというわけではありませんが、日常で不足しがちな栄養素が含まれているサプリメントの為、薄毛治療のサポートとしてできれば摂取したい製品ではあります。
こちらの製品はサプリメントで有る為、医薬品のような副作用を気にせずに使う事が出来るという利点が有りますので、よろしければご覧ください。
購入される場合ですが、単体で購入されるよりはセットで購入された方がお得に購入できますのでセット購入がおススメです。
まとめ
今回は、フォリックスFR12を紹介していきました。
ミノキシジル濃度12%と濃度も高くフィナステリドなどの効果的な成分も含まれているという事もあって効果がかなり期待できる製品なのではないのかと思います。
今まで5%や7%の物を使用していてもあまり効果が実感できないという方には試してみる価値のある製品なのではないのかと思います。
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