フォリックスとは!?
フォリックスFR02は、アメリカのフロリダ州マイアミにあるサファイヤヘルスケア(Sapphire Healthcare LLC)と言う製薬会社が扱っている発毛剤シリーズです。
フォリックスシリーズは、2、5、7、10、12、15、16%と幅広いミノキシジル濃度からも選ぶことができ、ミノキシジル以外の有効成分も多数含んでいる為、他社製品に比べても高性能な発毛剤です。
会社URL
https://www.sapphirehealthusa.com/
プロピレングリコール不使用なので肌に優しい
プロピレングリコールは、食品や化粧品、シャンプーなどにも幅広く使用されている成分で、防腐・抗菌効果や保湿効果、そして薬剤を皮膚に浸透させる効果が有ります。
このように優れた効果のあるプロピレングリコールですがデメリットもあり、かぶれや頭皮の痒み、そして肌のトラブルを引き起こす恐れが有るとされている成分です。
フォリックスFR02は、プロピレングリコールを使用せず代わりとしてプロパジオールが使用されています。
違いとしては、プロピレングリコールは石油由来の成分なのに対してプロパジオールは植物由来の成分である為、皮膚への刺激が少なく肌に優しいとされています。
最先端の技術であるリポソーム技術を採用している
フォリックスFR02は、頭皮への浸透をさらに向上させる為、リポソーム技術と言う技術を採用しています。
リポソーム技術とは、薬品などの成分をリン脂質の膜でカプセル化して、人の皮膚になじみやすくする技術の事で、薬品などの成分が奥まで行き届き、医薬成分などの成分をより効率的に肌に取り入れる事が出来ます。
このリポソーム技術に関しては皮膚科医の友利新先生も紹介していますのでよろしければご覧ください。
配合成分と副作用について
フォリックスFR02には、ミノキシジル以外にも多数の有効成分が含まれていますがその中には日本皮膚科学会が認めている成分も含まれておりとても好印象です。
ミノキシジル
ミノキシジルは、高血圧の治療薬として使用されている成分で、服用した患者に多毛症の症状が現れた為、発毛剤として研究が行われ世界中でいようされるようになった成分です。
ミノキシジルは日本でも発毛成分として高い評価を受けており、日本皮膚科学会が出している男性型及び女性型脱毛症診療ガイドラインでは男女共に推奨度A(行うよう強く勧める)と評価されておりAGA治療には無くてはならない成分とされています。
アデノシン
アデノシンは資生堂が出している育毛剤のアデノゲンに含まれている成分です。
アデノシンは、主に日本酒などに多く含まれている成分で、毛乳頭細胞を刺激して発毛促進効果であるFGF-7を生産する働きが有りそしてさらに髪の毛の成長を補助する働きが有るとされています。
日本の医学の分野でも羅回評価を受けており、日本皮膚科学会が出している男性型及び女性型脱毛症診療ガイドライン2017では男性の推奨度B(行うよう勧める)、女性の推奨度C1(行ってもよい)とされており、AGAにも効果的であるという事がわかっています。
プロシアニジンB2
プロシアニジンB2は、りんごポリフェノールに含まれている成分で、老化防止や血流改善などの抗酸化作用で知られていますが、育毛効果にも有効である事がわかっています。
プロシアニジン0.7%のローションを6ヶ月使用したしたところ毛髪密度が上昇したという研究結果もあり育毛にいいという事がわかっています。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1473-2165.2005.00199.x
アゼライン酸
アゼライン酸は、ニキビの治療薬の成分として使用されています。
亜鉛とアゼライン酸を併用して5αリダクターゼを90%阻害できたという研究資料もあり、AGA治療にも役に立つという事がわかっています。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1365-2133.1988.tb03474.x?sid=nlm%3Apubmed
プロキャピル
プロキャピルは、フランスの化粧品メーカーのSederma社が開発した育毛成分で、
- オレアノール酸 DHT抑制効果
- ビオチノイルペプチド-1 毛髪の成長を促進
- アピゲニン 頭皮の血行促進
の3種類の成分をブレンドした成分になります。
プロキャピルを開発した化粧品メーカーが行った試験では、使用期間4ヶ月での場合、女性の薄毛が改善したという報告もあります。
ビタミンB類
ビタミンBは、健康な髪の毛を育てるのに重要な栄養素で、FR02には8種類のビタミンBが含まれています。
- チアミン B1
- リボフラビン B2
- ナイアシンアミド B3
- パントテン酸 B5
- ピリドキシン B6
- ビオチン B7
- 葉酸 B9
- シアノコバラミン B12
髪の毛や頭皮の健康をサポートするビタミンBが豊富に含まれている為、FR02は優秀な発毛剤だと言えます。
副作用について
フォリックスFR02の副作用について紹介していきたいと思います。
主に副作用に関係してくる成分は医薬成分であるミノキシジルがあげられますので紹介していきたいと思います。
ミノキシジルの副作用
- 頭皮のかぶれ
- 痒み
- ふけ
- 発疹
- 頭痛
- めまい
- 動悸
- 胸の痛み
- 手足のむくみ
などが有ります。
女性の副作用についてですが、大正製薬が出しているリアップレディ(濃度1%)のデータでは、リアップレディとプラセボ(偽薬)では、有意な差は認められませんでした。
と言う副作用の試験データが出ています。
主な副作用は、刺激感や接触性皮膚炎等の皮膚症状であり、いずれも軽度または中程度の物で、重症なものは認められませんでしたとされています。
ミノキシジルは、濃度が上がれば上がるほど発毛効果は増していきますが、同時に副作用のリスクも上がりますので注意が必要です。
参考資料
https://brand.taisho.co.jp/regenne/contents/womenminoxidil.html
効果について
ミノキシジルは女性型脱毛症にも効果が有る
上の画像は、大正製薬が出しているミノキシジル発毛剤リアップレディ(濃度1%)の試験データになります。
このデータによると6ヶ月の使用後において毛髪の増加が認められ、太い毛髪の増加も認められましたとされており、プラセボ(偽薬)よりもリアップレディー(濃度1%)を使用した方が、太い毛髪数は、プラセボの約4倍、毛髪の増加数はプラセボの約6倍ほど増加したというデータが有ります。
参考資料
https://brand.taisho.co.jp/regenne/contents/womenminoxidil.html
ミノキシジルは2%でも男性に効果は有り濃度が増す事により発毛効果も増す
ミノキシジルは、2%の濃度でも男性への発毛効果が有るという事と濃度が増す事で発毛効果が増していくという事がわかっています。
研究内容は、393名の男性被験者を対象にした試験で観察期間は48週間(約1年)です。
使用されたものは、2%及び5%のミノキシジル液とプラセボを使用して行いました。
試験は、上記3組をランダムに割り当てて試験を行い、試験結果は、(脱毛部1㎠内の増加量で測定)
プラセボ群 平均3.9本
2%ミノキシジル群 平均12.7本
5%ミノキシジル群 平均18.6本
この試験結果から、2%の濃度でも発毛効果は有り濃度が増すにつれて発毛効果が増していくという事がわかります。
参考資料
男性型及び女性型診療ガイドライン
2%のミノキシジルは女性型脱毛症にも効果が有る
2%のミノキシジルは女性型脱毛症にも効果が有ったという事がわかっています。
試験内容は、346人の女性の内294人が32週間(約8ヶ月)の試験を行いました。
使用されたものは2%のミノキシジル及びプラセボ(偽薬)です。
結果は、
2%ミノキシジル 平均増加量33毛
プラセボ 平均増加量19毛
と言う結果となりプラセボよりも髪の毛の増加量が大きかったという結果から、2%ミノキシジルは、有意に効果的であったという事がわかります。
この試験により深刻なまたは予期しない医学的事象は報告されませんでしたとされています。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1365-4362.1993.tb02755.x
アデノシンは日本人女性の女性型脱毛症患者に使用したところ成長期の発毛率と太い発毛率を増加させた
アデノシンは日本人女性の女性型脱毛症患者にも効果が有るという事がわかっています。
試験内容は、女性型脱毛症患者の、30人の日本人女性を対象に二重盲検無作為化プラセボ対象試験を行いました。
アデノシンローション0.75%とプラセボローションを1日2回、12ヶ月の期間行い、皮膚科医、研究者、フォトトリコグラムによって評価されました。
その結果、アデノシンは、成長期の発毛率と太い発毛率を優位に増加させたという事がわかりました。
さらに、試験中副作用は発生しなかったとの事でした。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1346-8138.2008.00564.x
アデノシンはAGAの男性の髪の毛の太さを増加させた
アデノシンはAGAの日本人男性の髪の毛の太さを増加させたという試験データが有ります。
試験内容は、アデノシンまたはナイアシンアミドのいずれかを含むローションを用いて、二重盲検無作為化試験を行い、試験期間は6ヶ月で、1日2回102人の日本人男性の頭皮に投与されました。
有効性は、髪の毛の質を評価し頂点の髪の毛の間の軟毛のような太い髪の毛の割合、及び髪の毛の密度を計算する事によって皮膚科医によって評価されました。
結果は、アデノシンはAGAの残隊的な改善、太い髪の毛の増加の割合、及び研究参加者による髪の毛の自己評価の点で、ナイアシンアミドよりも有意に優れており、アデノローションによる原因となる有害事象は観察されませんでした。
と有り、この試験からアデノシンはAGA男性に効果が有るという事がわかりました。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/ics.12235
アデノシン0.75%の外用薬とミノキシジル5%の外用薬では髪の毛を太くする効果は同等であった
アデノシンは、髪の毛を太くする効果に優れており、その効果は、0.75%の濃度で、ミノキシジル5%と同等の効果を持っているという研究データが有ります。
試験内容は、0.75%のアデノローションと5%のミノキシジルローションを用いて、94名の男性被験者を対象にした試験期間6ヶ月のランダム比較試験で太毛率は両剤群で有意差は無く、両者同等の優位性が有るという事が報告されています。
参考資料
男性及び女性型脱毛症診療ガイドライン
プロシアニジンB2には毛密度を向上させる効果が有る
プロシアニジンB2には、毛密度を向上させる効果が有るという事が試験データでわかっています。
試験内容は、43人の被験者を対象にした6ヶ月の試験期間で内プロシアニジングループ21人、プラセボグループ22人に分かれて、試験を行ったところ、プロシアニジングループの方がプラセボグループよりも頭皮領域の毛の総数の増加は優位に多かったとされています。
この事から、プロシアニジンB2は薄毛治療にも役に立つという事がわかります。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1473-2165.2005.00199.x
どれくらいの薄毛の人におススメか?
どれくらいの薄毛の方にお勧めなのかと言う事について男性用と女性用に分けて紹介していきたいと思います。
男性の場合
まずはこちらの上の画像をご覧ください。
こちらの画像は、大正製薬のリアップジェット(濃度1%)の効能の画像です。
この説明によると左から1番目と2番目のような髪の毛が細くなり頭皮が見え始めている状態の場合ですと効果があるとのことでした。
一方、左から3番目や4番目のような髪の毛が脱毛してしまっているような状態の場合ですと効果が得られない可能性が有ります。
この事から、左から1番目と2番目のような頭皮が見え出してきた位の方にお勧めなのではないのかと思われます。
参考資料
https://brand.taisho.co.jp/riup/riupjet/
女性の場合
次は女性の場合ですが上の画像をご覧ください。
こちらの画像は大正製薬の発毛剤のリアップリジェンヌ(濃度1%)の効能・効果の画像です。
こちらの説明によると、画像のような2パターンのような状態よりもうすげが進行してしまっている場合ですと効果が得られない可能性が有りますとされています。
ただ、ミノキシジルは濃度が濃くなれば発毛効果が増すという事がわかっています。
FR02はリアップリジェンヌの2倍の濃度が有りますので、図のような状態よりも薄毛が進行している場合でも効果が得られる可能性は十分あります。
参考資料
https://brand.taisho.co.jp/regenne/riupregenne/
M字はげには効果はあるのか?
男性の場合
M字はげには効果は有るのかという事についてですが、M字部分は、元々毛細血管が少なく毛身の毛に栄養が行きわたりにくい部分とされていて、頭部の部分でも髪の毛が薄くなりやすく治療をしても回復をさせるのが難しい部分とされています。
軽度の場合ですと5%の濃度でも効果が有ったという話は聞いた事が有るのですが、2%ですと濃度が低すぎて効果が得られない可能性が高いのではないのかと思います。
大抵の方は、10%以上の濃度で治療されている方がほとんどな為、2%ではかなり軽度な状態でなければ厳しいと思います。
その為、男性の場合は、M字部分のみ10%以上の物を使いそして頭頂部は現状使用している濃度を使うといった使い方をされている方が多いのでお勧めです。
効果があまり実感できない場合
効果があまり実感できない場合について男性女性別に解説していきたいと思います。
男性の場合
男性の場合は、主にミノキシジル濃度を上げたり、フィナステリドやデュタステリドのような脱毛抑制効果のある成分を取り入れると言った事で発毛効果を向上させるという手段が一般的です。
フィナステリドやデュタステリドは日本皮膚科学会が出している男性型及び女性型脱毛症診療ガイドラインでも推奨度A(行うよう強く勧める)とされておりAGA治療に関してはミノキシジルと同等に効果的であるとされている成分です。
もうすでにフィナステリドやデュタステリドを服用している場合は、ミノキシジル濃度を増やしてみて様子を見てみるのいいと思われます。
フィナステリドやデュタステリドは主に、どちらか片方使用する物で両方服用する事は推奨されていませんのでお気お付けください。
両者は、女性の服用はできませんのでお気お付け下さい。
もう一つは、育毛サプリメントです。
日頃、不足しがちな栄養素を補う事が出来る為、サプリメントを使う事により髪の毛に栄養を与える事が出来ます。
サプリメントで有る為、医薬品のような強い効果は望めませんが、副作用を気にせず使う事が出来るのでその点はいいのではないのかと思います。
単体で個々に購入されるよりもセットで購入される方がお得に購入できる為、両方購入される場合はセット購入をお勧めします。
女性の場合
女性の場合は、ミノキシジル濃度2%までが主に許容されている濃度で2%以上になると副作用などの関係上あまりよくはありません。
そこで女性の場合は、ミノキシジル濃度を上げるのではなくサプリメントと併用して治療を進めていく事が効果的であるとされています。
お勧めのサプリは、同じくフォリックスシリーズから出ているルグゼバイブと言うというサプリです。
ルグゼバイブは、パントガールと言うサプリを改良したサプリで、馬プラセンタとコロストラムを追加配合されています。
パントガールはドイツの製薬会社が開発した育毛サプリで、飲む育毛剤と呼ばれている事と女性のびまん性脱毛症の代表的な治療薬とされている事や臨床試験で効果が確認されている事と、AGAクリニックなどでも処方されているという事を踏まえてお勧めです。
価格はどちらも似たような価格なので私は成分の多いルグゼバイブをお勧めします。
単体で個々に購入されるよりもセットで購入される方がお得に購入できる為、両方購入される場合はセット購入をお勧めします。
もう一つは、スピロノラクトンです。
スピロノラクトンは男性ホルモンを抑える働きが有り、男性のみならず女性も使用できる数少ない医薬成分です。
スピロノラクトンの詳しい効果などについては、他の記事に乗せてありますのでよろしければご覧ください。
使い方について
使い方はとても簡単で1日2回、1回5プッシュを頭部の気になる部分に塗布してマッサージをします。
注意点としては、塗布後は4時間以上洗い流さないようにしてください。
ミノキシジルをより効率的に吸収する方法
薬剤を頭皮に塗布する際は乾いた状態よりも湿った状態に使用した方が浸透率が高くなる可能性が有るとされています。
理由としては、毛包のキャストが湿っている場合、薬物の拡散とその結果としての毛包への沈着が促進される可能性が有る為、そして、湿度も薬物の結晶化を妨げる可能性が有りより長い期間浸透の増加につながる為との事でした。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/dth.12369
まとめ
今回は、フォリックスFR02を紹介していきました。
男女兼用と珍しいタイプの発毛剤ではありますが、濃度的にはほぼ女性用に近いのではないのかと思います。
男性の場合は、主に予防やミノキシジルをお試しで使用してみたいという方向けです。
女性の場合は、1%の濃度では効果があまり感じられないという方向けと言う製品なのではないのかと思います。
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