フォリックスFR-S1シャンプー&FR-C1コンディショナーとは!?
フォリックスFR-S1とFR-C1は、アメリカのフロリダ州マイアミにあるSapphire Healthcare LLC(サファイヤヘルスケア)と言う海外の製薬会社が扱っている製品です。
サファイヤヘルスケアと言うと安価で高性能な発毛剤のフォリックスシリーズと言う製品がとても有名で、海外ならず日本にもファンの多い製品となっています。
今回紹介するフォリックスFR-S1とFR-C1は、そんな人気のフォリックスシリーズのシャンプーとリンスで、シャンプーには発毛成分であるミノキシジルとフィナステリドが含まれているという事もあり非常に興味深い製品となっています。
会社URL
https://www.sapphirehealthusa.com/
最先端技術のLiposphere(リポスフィア)テクノロジーを使用している為、高い浸透性が有る
フォリックスFR-S1とFR-C1は、リポスフィアテクノロジーと言う最新の技術を使用しており頭皮への浸透性をさらに向上させています。
リポスフィアテクノロジー(リポソーム技術)とは、薬品などの成分をリン脂質の膜でカプセル化し、人間の皮膚に背全になじむようにする技術で、薬品などが頭皮の奥深くまで届き、ミノキシジルなどの医薬成分をより効率的に取り入れる事を可能にした技術です。
リポスフィアテクノロジー(リポソーム技術)に関しては皮膚科医の友利新先生も紹介していますのでよろしければご覧ください。
配合成分と副作用について
フォリックスFR-S1には、シャンプーであるにもかかわらず発毛に有効である医薬成分のミノキシジルとフィナステリドが含まれており、他にも育毛に有効である成分も複数含まれております。
ミノキシジルとフィナステリドは、日本皮膚科学会が出している男性型及び女性型脱毛症診療ガイドライン2017でも推奨度A(行うよう強く勧める)と評価されており日本でも効果が認められている成分です。(フィナステリドのみ女性は推奨度D(行うべきではない)とされています。)
FR-C1も医薬成分は含まれてはいないものの、育毛に効果的な育毛成分が含まれています。
FR-S1シャンプー
ミノキシジル
ミノキシジルは、アップジョン社(現在ファイザー社)が開発した高血圧の薬で、使用した患者に多毛症の副作用が現れた為、発毛剤として再び研究される事になりその結果発毛作用が認められた為、世界中で使用されるようになった成分です。
日本でも厚生労働省の認可を受けて、多くのAGAクリニックなどでも薄毛治療薬として使用されています。
大正製薬の出しているデータでは、発毛剤(濃度5%)を使い始めて16週間(約4ヶ月)ほどで8割ほどの方に20週間(約5ヶ月)では9割ほどの方に発毛効果が確認できたというデータもf出ています。
上のグラフを見てもらうとわかるように使い続ける期間が長くなるにつれて、改善度が少しづつ増してきている事がわかります。
こちらのグラフは、1㎠あたりの40μm以上の太さの毛髪数の変化をグラフにしたものです。
このグラフによると初めて4週間目(約1ヶ月)は、0.8本なのに対して、8週間目(約2ヶ月)から15.3本と40μm以上の髪の毛が増えていることがわかります。
この事から、ミノキシジルには発毛効果だけではなく髪の毛を太くする効果もある事がわかります。
参考資料
https://brand.taisho.co.jp/contents/riup/detail_219.html
フィナステリド
フィナステリドは元々前立腺肥大の治療薬として開発された成分で、副作用で発毛効果が有ったという事からAGA治療薬として開発が進められ世界中で使用されるようになりました。
フィナステリドはAGA(男性型脱毛症)の原因とされているⅡ型の5αリダクターゼを阻害する働きが有り、継続的に使用する事で抜け毛防止や薄毛改善効果が期待できる成分です。
アゼライク酸
アゼライク酸は、穀物に含まれている成分で、海外ではニキビの治療薬として使用されています。
亜鉛とアゼライク酸の組み合わせで5αリダクターゼを90%阻害できたという研究資料が有り、AGAの原因であるDHTを抑制する効果が期待できます。
参考資料
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/3207614/
カフェイン
カフェインは、コーヒーなどにも含まれている事で知られていますが、DHT(ジヒドロテストステロン)に作用する成分としても知られています。
有る研究では、AGA患者の毛髪を培養してそこにカフェインを投与すると毛包の成長が促進されたという試験データも有ります。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-4632.2007.03119.x
Pronalen(プロナレン)
プロナレンは、大豆や小麦胚芽エキスを配合した成分。
細胞呼吸を高める事により毛母細胞の成長に役立つとされています。
FR-C1コンディショナー
Trichogen(トリコゲン)
トリコゲンはアミノ酸、食物エキス、ビタミンなどをブレンドした育毛成分で、開発元は、BASFと言うドイツに本社を持つ150年の歴史を持つ世界最大の総合化学メーカーです。
トリコゲンは、毛母細胞の代謝を活性化し、髪の毛の成長を活性化する働きが有ります。
トリコゲンの成分は、
- アミノ酸(アルギニン、シトルリン、オルニチン、アセチルチロシン)
- ビタミンB類(パントテン酸、ナイアシンアミド、ビオチン)
- 朝鮮人参エキス
- アルクチウムマジュス根エキス
- 大豆タンパク
などです。
BASFの資料によるトリコゲンの効果
- 酸素量を向上させ、細胞の代謝を活性化させる
- 抜毛の減少
- 髪の毛の成長を刺激
- 髪の毛のダメージを修復させる
培養組織の実験ではトリコゲンは細胞の酸素消費量を上昇させていることがわかっています。
この事から、毛母細胞の代謝を活性化し、髪の毛の成長を促す効果が期待できます。
そして、男性被験者を対象とした試験では、16週間に渡ってトリコゲン10%のローションを添付した臨床研究では、抜け毛が減少し、髪の毛の成長を刺激する事が判明しています。
上の画像は、フォトトリコグラムと言うもので、使用前後の髪の毛の状態を撮影したものです。
左はトリコゲンの使用前で、右が16週後の状態です。
緑色と赤色の丸の部分を比較すると、使用前は髪の毛がなかった場所に新しい髪の毛が生えているのがわかります。
半数以上の被験者に育毛効果が認められ、特に頭頂部と後頭部で顕著な効果が確認されたとの事です。
ちなみに、医薬品でもない為、副作用も少ないようです。
そして、育毛効果に加えて、トリコゲンには髪の毛のダメージを修復する効果も有ります。
この画像は、エーテルとアセトンで故意に髪の毛にダメージを与えた画像です。
一番右はダメージを受けた髪にトリコゲンのローションを塗布したものです。
トリコゲンの効果により、キューティクルが整い、良好な状態になっているという事がわかります。
このように、トリコゲンは、育毛効果だけではなく髪質の改善にも役立つ成分だという事がわかります。
BASFのURL
https://www.basf.com/jp/ja.html
トリコゲンの資料
http://dewolfchem.com/wp-content/uploads/2015/05/Brochure.Trichogen-VEG-UL-LS-9922.02012013.pdf
Follicusan(フォリックサン)
フォリックサンはドイツのCLRベルリン社で開発された成分で、頭皮や毛包を活性化し抜け毛を予防する働きが有るとされており、毛髪密度や太さを改善する効果もあるとされている成分です。
参考資料
https://www.clr-berlin.com/products/follicusan-dp/
Pronalen(プロナレン)
プロナレンは、スペインのProvital Group(プロビタルグループ)小麦胚芽エキスやダイズ芽エキスをブレンドした成分です。
エラスチンやコラーゲンなどのたんぱく質の合成を促す働きもあり、肌のアンチエイジングにも使用されます。
ラベンダーオイル
ラベンダーには、抗菌作用が有り、頭皮の炎症や痒みなどを抑える働きが有ります。
そして、頭皮の血行を改善し、頭皮へ栄養が行きわたるようにしてくれます。
副作用について
フォリックスFR-S1とFR-C1の副作用について紹介していきたいと思います。
主に副作用に関してですが、関係してくる成分は、医薬成分で有るミノキシジルとフィナステリドがあげられますので紹介していきたいと思います。
ミノキシジルの副作用
- 頭皮のかぶれ
- 痒み
- ふけ
- 発疹
- 頭痛
- めまい
- 動悸
- 胸の痛み
- 手足のむくみ
などが有ります。
リアップ(濃度5%)の審査報告書によると副作用の発症率は、
64歳以下は8.52%
65歳以上は14.86%
となっております。(参考までに)
参考資料1
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000023431_1.pdf
参考資料2
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000048348.pdf
フィナステリドの副作用
- 肝機能障害
- 黄疸
- 性機能不全
- 頭痛
- 抑うつ
- 発疹
- 腹部の不快感
などが有ります。
フィナステリドを使用する際の注意点
20歳未満の未成年、妊娠中の方、女性の方には使用できない
20歳未満の未成年の方
海外の臨床試験では、18歳以上の男性に対して行われて安全が確認されているが、国内の臨床試験では20歳以上の男性を対象に行われたので、日本では、20歳未満に対する安全性は確立していないとされており、未成年(20歳未満)へのフィナステリド内服薬の投与は行うべきではないとされています。
妊娠中の方
デュタステリドと同様で、妊婦に投与するとDHTの低下により男子胎児の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼす恐れが有り、妊婦または妊娠している可能性のある女性、授乳中の女性への投与は禁物であるとされております。
女性の方
フィナステリド(1mg/日)を用いた、137名の女性被験者を対象にした観察期間1年のランダム化比較試験において、1㎠あたりの硬毛数はフィナステリド投与群で-8.7、プラセボ群で-6.6といずれも減少し、フィナステリド投与群とプラセボ群の間で有意差は無かったとされており女性にはフィナステリドは効果が無い為、使用するべきではないとされています。
効果について
ミノキシジルは濃度が濃くなれば濃くなるほど発毛効果が増す
ミノキシジルは濃度が濃くなれば濃くなるほど発毛効果が増していくという事が研究結果からわかっています。
研究内容は、393名の男性被験者を対象にした試験で観察期間は48週間(約1年)です。
使用されたものは、2%及び5%のミノキシジル液とプラセボ(偽薬)を使用して行いました。
試験は、上記3組をランダムに割り当てて試験を行い、試験結果は、(脱毛部1㎠内の増加量で測定)
プラセボ群 平均3.9本
2%ミノキシジル群 平均12.7本
5%ミノキシジル群 平均18.6本
この試験結果からミノキシジルの発毛効果は濃くなるにつれて発毛効果が増しているという事がわかります。
参考資料
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
フィナステリド外用薬は内服薬よりも頭皮のジヒドロテストステロンを下げる効果を持っている
AGAは、還元酵素である5αリダクターゼと男性ホルモンの一種であるテストステロンが結合して出来た悪玉ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されヘアサイクルが乱され髪の毛が薄くなります。
フィナステリド外用薬(0.25%)は、内服薬(1mg)よりも頭皮のDHTの濃度を下げたという研究結果が有り外用薬でも効果が有るという事がわかっています。(試験期間1週間の場合)
この研究結果は、スイスの研究グループが発表した研究結果をもとにしています。
参考資料
https://www.researchgate.net/publication/285733679_Effects_of_a_novel_finasteride_025_topical_solution_on_scalp_and_serum_dihydrotestosterone_in_healthy_men_with_androgenetic_alopecia
濃度1%の外用薬の場合、1mgの内服薬と同程度の効果が確認されている
45人の患者を対象に臨床試験が行われAグループとBグループに分かれ、Aグループは、1%のフィナステリドとプラセボの局所ゲルを使用し、Bグループは、フィナステリド錠剤(1mg)とゲルベース(薬物なし)を使用し臨床試験をした結果。
毎月、2つのグループ間の硬毛、はげた部分のサイズ、及び毛の数を比較しました。
髪の毛の太さ、髪の数、はげた部分の大きさの視点から、2つのグループの間に有意差は無いとの結果が出ました。
結論は、この研究の結果は、フィナステリドゲルとフィナステリド錠剤の両方の治療効果が互いに比較的類似していることを示しました。
と言う結果となりました。
フィナステリド外用薬は内服薬よりも副作用のリスクが低い
男性型脱毛症に対する局所フィナステリドスプレー溶液の有効性と安全性の対象試験の試験データで経口フィナステリドよりも局所(外用薬)の方が副作用のリスクが低いという試験データが出ています。
内容としては、両方のグループでDHTの低下に関連する全身性有害事象の可能性を排除するものではありませんが、経口フィナステリドよりも局所投与の方が確率は低くなります。局所フィナステリド群と経口フィナステリド群では、治療に関連する性的有害事象が少なく、関連する治療の中止が少ない傾向が見られました。
とされており、外服薬の副作用のリスクの低さがわかります。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/jdv.17738
ミノキシジルと併用する事により発毛効果が増す
男性型脱毛症の18~60歳の40人の男性が、フィナステリド(0.25%)とミノキシジル(3%)を混ぜた溶液またはミノキシジル溶液(3%)のみを使用して1日2回の24週間(約6ヶ月)の治療を行いました。
試験の結果、混合溶液は単体の溶液と比べ混合溶液の方が有意な結果となったという報告が有ります。
そして、組み合わせた溶液はまた、血漿ジヒドロテストステロンレベルに最小限の影響しか及ぼさず、約5%減少した。また、両方のグループの患者から報告された全身性の有害事象はありませんでした。
とされております。
参考資料
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jdv.15171
使い方について
FR-S1シャンプー
湿らせた髪に適量のシャンプーを塗り、マッサージしながらシャンプーをし、3分~4分間放置した後洗い流して終わりです。
FR-C1コンディショナー
シャンプーで洗った後、コンディショナーを適量塗り、1分~2分間頭皮と髪をマッサージし洗い流して終わりです。
まとめ
今回は、フォリックスFR-S1とFR-C1について紹介していきました。
発毛効果のあるシャンプーなんていうものは無いという言葉をよく本やネットの記事でよく見かけますが、この製品は別で医学的に効果が有ると認められている成分であるミノキシジルとフィナステリドを含んだ唯一無二の発毛効果のある発毛シャンプーです。
残念ながらフィナステリドは女性には使用できないので男性専用の製品とはなりますが、含まれている成分はとても効果的なものばかりですので、薄毛治療の補助としてはとても優秀な製品だと思われます。
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